画力があったら漫画にしたいはなし

🌼絵が激下手糞な私が漫画にしたい話です🌼

江ノ島に遊びに行った時に思いついた🐳江ノ島はサイコーな街!!!


🐬🐳🐠🐬🐳🐠🐬🐳🐠🐬🐳🐠🐬🐳🐠🐬

 まず出てくる女の子。
観光地だけど熱海みたいなあたたかみがない海がある街。
最寄りの駅から電車で線のはじからはじまでいった位の、海のない街の女子校に通ってる。制服は絶対にセーラー服!!髪型は黒髪ストレート段なしセミロング!!
自分の最寄りにきゃぴぃ友達が遊びに来て、
「海とかマジサイコー!」って言ってても、
「私は海は好きじゃないな」って冷めた感じでいう。
  ここでいう海が好きじゃないっていうのは、背の低いロリポチャ女が「童顔なのきにしてるんだょね(´・_・`)あと童顔も(´・_・`)大人っぽくなりたい!ふにゅう」というのと同じニュアンスである。

 女の子には幼なじみがいる(男)。
別にどんな奴でもいいんだけど、冴えなくて友達も全然いないくせに女の子の前ではよくしゃべって、よく笑って、明るい男である。
歳は女の子と一緒で自転車/原チャリで家から共学の公立学校に通っている。

  ふたりの関係として、お互いに全く恋愛感情は持ち合わせていない。しかし、ただの幼なじみ、友達という感じとも少し違う。なんとなく一緒にいて、これからもずっと一緒にいるんだろうな、とお互いに漠然と思っている。

  ふたりは、学校が終わった後に話をする。
場所は、タイル張りの寂れたメゾンの一階にある潰れたスナック跡である。このスナックは家主のおばちゃんが経営していたもので、“メゾン海ユリ”の下の“スナック海ユリ”みたいな感じの場所である。一時期は地元の人達と、夜にカラオケ大会をしたりサワーやカクテルなんかを飲んだりしたが、経営困難に陥りやがて潰れてしまった。中には何も残っていないが、カウンターや椅子はそのままになっているし、電気のつかないカラオケボックスや、招き猫もまだ残されている。
ここでふたりは、話をしたり、テスト勉強をしたりする。

「天気がいいから海でも見に行く?」
「アタシ海嫌いだし」
「知ってる?水死体ってテトラポットの中に入   ると絶対出てこれなくて、エビの餌になっちゃうんだぜ」
「なんでそんな話すんの、あんたがエビの餌になってきなよ」
「ふざけんなよ!」

   お互いに気を使うことも、立てることも全くない会話を毎日している。会話の中で、海に行きたい、遊園地に行きたい、電車で遠くに行きたい、バスにでも乗ってファミレスでも行こうか、などという会話がしょっちゅうあるが、ふたりで出かけたことは一度となかった。かき氷食べたくない?お菓子が食べたいな〜〜、なんて毎日のように言っているが、コンビニすら一緒に行くようなことはなかった。






「きいて、ファンレター?てかラブレター?もらっちゃった」
「おまえが通ってんの女子校じゃん」
「女の子からもらったんだよ」
「ひゅーひゅー
      …で、それどうしたの?」
「デートしてくださいって書いてあったけど断った」
「え?なんで?私カレシいますから〜って?」
「アタシ彼氏いたんだ?」

女の子はサバサバした性格をしているので女子校の中では結構モテる。しかし一度もデートに行ったりとか、付き合ったりすることはなかった。女の子は今の幼なじみとの環境を崩したくなかった。でも彼氏だと思ったことはないし、好きだと思ったことも一度もなかった。






「明日の遠足憂鬱すぎるわ」
「友達いない人には辛いよね」
「まって、俺にだって少しくらい友達いるわ」
「根暗には学校行事は辛いよね」
「お前だって、クールキャラみたいにちやほやされてるけど、結構な暗さだからね?」



----------------------------------------------------------------





「さっきそこの海岸線にエロ本落ちてたよ」
「だからなに」
「いや、ほら、教えてあげた的な」
「余計なお世話だわ」
「とかいって後で拾いに行くんでしょ」
「小学生じゃないんだから」



----------------------------------------------------------------







「お前そんなんで結婚できるの?」
「死ね」
「俺がもらってあげようか(笑)」
「アタシ東京出たいし」
「いやそんなガチにとるなって!」
「死ねよ」
「あ〜こわいこわい(笑)」
「アタシがもらってあげようか?」
「きゃ〜惚れる〜」
「すごい棒読みだね??」

  女の子は高校卒業後は上京しようと思っている。高校の同級生もほとんどは地元を離れ、いまより栄えた街にでる。しかし幼なじみは都市へ出ることは全く考えていなかった。

  しかも幼なじみは高校卒業後、何年かたったころ、女の子と二人で、おんぼろな公営団地に二人で今くらいの距離感、なんでもない毎日を過ごすビジョンが漠然と浮かんでいた。そうしたいという願望でも、絶対そうするという決意でもなく、ただ漠然と当たり前のようにそうなるような気がしていた。

   だから女の子が知らない都市への憧れとか、不安とかを話しているのを聞くのが嫌だった。そんな風になるはずないのになんて思っていた。遠くへ行かないでなんて思っていた。遠くへ行かないでなんて思っている自分が嫌になったし、なぜこんなこと思っているのか分からなかった。女の子からしてみればこんなこと言われる筋合いないだろうなとも分かっていた。それでも数年後の幼なじみの中でのビジョンが崩れることはなかった。

   幼なじみは女の子が東京にいって、髪を染めて濃い化粧をして、面影しか残っていなくて、都会でナンパされた話とか、都市の便利さを目の当たりにしての地元への感想とか、垢抜けた姿を見たくなかった。ずっと変わらないでなんて思っていた。東京へなんて行くはずないと思っていた。

   幼なじみが思った通り、女の子は東京へは行かなかった。

   寒い冬の日、夜道を歩いていた女の子はバイクに撥ねられ死んだ。猛烈なスピードでカーブしてきたバイクはバランスを崩して女の子に思いっきり突っ込んでいった。女の子は何十メートルも先に吹き飛び、防波堤に強く打ち付けられた。強く打ち付けられた衝撃で骨は身体から飛び出て頭蓋骨は粉々に砕けた。即死だった。

   
   幼なじみは、耐えることのできない悲しみもあったし、ショックでからっぽの状態だった。お通夜もお葬式も行ったし、取り乱すような事もなかった。白い菊の花も足元に置いたし、遺影も真っ直ぐ見たし、骨も拾った。最後に棺桶の小さい窓から死顔を見て、ばーかなんて言ったりもした。



  幼なじみは深い悲しみと共に、女の子の化粧をして、茶髪にして、ピアスの穴を自慢してきたりする姿を見なくて済むのだということにきがついた。そして自分は成長して、煙草をすって酒の味を覚えて、平凡な女と結婚して、のうのうと生きてしまって良いのかと思い始めた。


   今自分が死ねば君と俺は一生同級生、成長しない君を置いて行って退屈な幸せを感じる俺、どちらが良いのかを考えた。


   寒い冬の日、深夜に幼なじみは冷たい海に飛び込んだ。死体はテトラポットの下に潜り込んで上がってくることはなかった。


🐬ーENDー🐬



欲張りな話を言うと、最後は
首吊りでもいい!首吊り遺体を見つけた時のショッキングさはサイコーだから!首を括るとしたら、断然スナック跡だし!!
しかし誰が死体を見つける?しかもせっかくの海感が!!!ってなって海に飛び込ませました🐠